日本の伝統工芸だったら、大先生(イメージ:ひげはやしたオッサン)が、できが悪かった皿や作品やらを、ガシャンガシャンと放り投げながら、弟子をしかりつけるっていうパターンでしょうか。

・・・・おっと、いまどき大御所でもそんな教え方する人はいないですか。

ちょっと前に感心した話。

日本料理の板さんなんですが (ちゃんとした修行を積んだ本格派)

板場で修業しているとき、わからないことがあり、板長さんに「教えてください。」とお願いしたら、そのときはまったく相手にされず、教えてくれなかったそうです。

彼はどうしても知りたかったので自分でできるかぎり調べて「こういうことですかね?」という結果を携え、再度聞きにいったら、板長さんは「そうではない、こうなんだよ。」とようやく教えてくれたそうです。

「(努力もせずに)『いきなり聞くな』ってんだよね~。」 という彼のセリフには、息をのんでしまいました。

これは修復でも言えることだったりします。(ただし上達してきた段階ですが。最初は聞いてもらったほうが、安心です。)

教室とはいっているけれど、答えを言うだけが教えることではない。どうやって答えを導き出すかをさりげなく誘導するのも教えるということではないかと最近思う。

教えるという立場ではありますが、私は多くのことを生徒さんから学ばせてもらっています。